「入院する前に、新しいスニーカーを買いたい」──80代のお客様の言葉に心を打たれて

80代の男性のお客様とのやり取りを通して、

「靴が人の心を動かす瞬間」を改めて感じさせていただいた出来事がありました。

今日のブログでは、そのエピソードを少しご紹介させてください。

靴にできることは、思っている以上に大きいのかもしれません。

爪の色は変わらない…そう思い込んでいた過去

6年前、奥様が私の靴選びカウンセリングを受けてくださったのがきっかけでした。

その後、奥様が履いているスニーカーをご覧になったご主人が、こんなふうにおっしゃいました。

足の爪、ずっと真っ黒なんだけど……治らないよね?

奥さんが“足が楽になった”って言ってたから、同じ靴が欲しいんだよね

実際に足を拝見すると、親指の爪が黒く変色していました。

何十年もこの状態だったとのことです。

でも私はこうお伝えしました。

靴の履き方を変えれば、黒い爪もピンク色に変わりますよ

すると驚いたご様子で、

えっ!? もう何十年もこのままなんだけど?

何十年も同じ履き方をされていたからこそ、です

とお話ししました。

3か月後、変化は現れました

それから3ヶ月ほど経った頃、お散歩の途中でふらっとお立ち寄りくださいました。

ホントだったよ!

爪の色がきれいなピンク色になって生えてきてる。

靴の履き方って、本当に大事なんだね

そう言ってくださった時の笑顔が忘れられません。

それ以来、ご主人はスニーカーがくたびれるたびに、新しいセラーノをご注文くださいました。

奥様からは「いくつもの病を抱えながらも、毎日のお散歩を欠かさず続けているんですよ」と伺っていました。

「入院するから、新しいスニーカーを買いたい」

つい先日、奥様からご連絡をいただきました。

「私のルームシューズを作り直したいのと、主人のセラーノもお願いします」

靴をお渡しに来られた際、奥様がこう話してくださいました。

「主人に新しい病気が見つかって、来週から入院するんです。

でも、急に“新しいスニーカーが欲しい”って言い出して…。

もしかしたら、心のどこかで“また退院して履きたい”って思っているのかもしれませんね」

これまでも、たくさんの病と向き合ってこられた方。

年齢と入院期間を考えると、そう簡単なことではないと思います。

でも、その言葉からは、強いお気持ちが伝わってきました。

「絶対に元気になって、この靴を履いて、また散歩したい」

そんな風に、靴が“生きる力”を後押しする存在になることがあるんだと、心から感じました。

一足の靴が与えてくれる、希望と勇気

たかが靴、されど靴。

正しく選び、正しく履くことで、体が楽になるだけでなく、

「また歩きたい」「また外に出たい」という前向きな気持ちも生まれてくるのだと、改めて感じさせていただきました。

お帰りの際、奥様にお伝えしました。

「また、ご主人の豪快な笑い声を聞かせてくださいね」

心の底から、そんな日がまた訪れることを願っています。

足や靴のお悩みは、人それぞれです。

「こんなこと、誰にも相談できなかった」とおっしゃる方も少なくありません。

もし今、歩きづらさや痛み、足の変形などでお困りのことがあれば、

お気軽にカウンセリングでご相談くださいね。

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