改良を重ねた室内履きでハンマートゥが楽に-靴の選び方と歩き方にこだわる私の足事情③

足と靴の専門家としてみなさまに快適な歩行ライフを過ごしてもらうべく活動している私が、どうして今のようなサービスを提供しているのか。

その理由がわかる、自分の足の悩みとの向き合いの歴史について語るシリーズの3回目です。

今回はオリジナル室内履きを開発するまでのお話です。

合わないパンプスでハンマートゥに

私も若いころ、我慢して合わないパンプスを履いていました。

今思えば、それらの靴はすべて私の足には小さすぎたわけですが、当時の私はそんなこと夢にも思っていませんでした。

ゆるい靴を履き続けていた私の足指は、20代のころからハンマートゥになってしまっていたのです。

ハンマートゥというのは、足指がカマキリの手のように曲がっている状態

足の人差し指、または中指や薬指に力が入っているように曲がった状態になったまま伸びなくなってしまう指のことです。

つるつると滑る素材でできたスリッパを履いているときに、歩くと脱げてしまいそうになって必死で指で防ごうとする、という経験はありませんか。

それと同じように、ゆるい靴を履いていると、脱げないようにと靴の中でいつも指に力が入っている状態になってしまっています。

また、かかとが高くなっている、ゆるい靴を履いていると、足が前に滑ることで指が靴の先に当たって曲がっている状態のまま歩くことになります。

そんな状態が続くと、足の指が曲がったまま伸びなくなってしまうというわけです。

一度なってしまうと、曲がっている部分が靴に当たることでタコができたり、爪が炎症を起こしたり、皮膚が固くなってしまったり…とさらに痛みを生んでしまいます。

室内にいる時間に履ける足に良い靴を探して

当時の私は何を履いても痛かったので、痛いのが当たり前になっていました。

でも、ゆるい靴がいけないのだと知ってからは、外で履く靴だけに注意したところで意味がないのではないかと考えるようになりました。

外を歩くときの靴に気を遣っていても、むしろ靴を履いていない時間の方がずっと長い私にとっては、仕事中と家の中の足元環境を整えることの方が重要なのではと思ったのです。

何しろ、主に室内で靴を履かずに暮らしていた時も足はちっともよくならなかったわけですから、むしろ足に良い靴を履き続けていた方が状態が良くなるのではないかと考えたのです。

そこで私は、足に良い室内履きはないかと探すことにしました。

  • 家の中で履ける
  • 骨格が整う
  • 幅が狭い

そんな条件に合うシューズを徹底的に探しました。

当たり前ですが、そんな条件に合う室内履きなんてそうそうあるわけはありません。

かなりの数を検索し、ついにとあるシューズと出会うことができました。

もちろんすべての条件を満たしてはいませんでしたが、改良すれば何とかなりそうなものを見つけたのです。

思考錯誤を重ねて、そのシューズを自分で改良しました。

その結果、そのシューズを履いて家の中を歩くようになったことで私のハンマートゥはなんと3か月で治ったのです。

もう治ることはないと医師から言われていたのにです。

これには本当に驚きました。

生まれつきだとあきらめてしまっていた私の足。

『足は変わる』のだ、と実感しました。

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