「パンプスも履けるかもしれない」60代から広がる未来

「私が履ける靴は、これしかない」
長い間、皮膚の症状に悩み、そう思って過ごしてこられたお客様がいらっしゃいました。
60代に入られたばかりの、長年、看護の世界で専門的なお仕事をされてきた方です。
そんな方が今回、靴と足のご相談にいらしてくださいました。
目的は、トレッキングシューズを選ぶこと。
最近、皮膚の状態が以前より安定してきたこともあり、
「いつか北海道の山の頂に立ちたい」
という新しい目標を持たれたのです。
そのために、自分の足で無理なく歩けるトレッキングシューズを探したい。
そんな思いでお越しくださいました。
「私の足はこういうもの」と諦めていました
まず、おみ足をじっくり拝見しました。
もちろん、皮膚そのものについて私が判断することはできません。
けれど、靴と足の専門家として拝見すると、靴による圧迫や摩擦など、足元から見直せるのではないかと思われる部分がいくつもありました。
そのことをお伝えすると、とても驚かれました。
「私は皮膚の症状があるから、
角質化することも、
爪が黒くなって伸びないことも、
足の皮膚が黒ずんでいることも、
仕方がないと思っていました。
同じような足のトラブルが、靴の選び方や履き方によって、症状のない方にも起こることがあるなんて……」
足は、人と比べる機会がほとんどありません。
だからこそ、
「私の足だけが特別なんだ」
「私はこういう足だから仕方がない」
と思ってしまうことがあります。
でも実際には、足に合っていない靴を履き続けたり、靴の中で足が動いたり、同じ場所に圧迫や摩擦が繰り返されたりすることで、足に負担がかかることがあります。
もちろん、もともとの皮膚の状態を、靴だけで変えられるわけではありません。
でも、
「自分の体だから仕方がない」と思っていたことの中にも、足元から見直せることがある。
そう知ることで、これからの選択肢が変わることがあります。
目標は「北海道の山の頂に立つこと」
今回、お客様が最初におっしゃっていた目標は、
「北海道の山の頂に立ちたい」
ということでした。
そのためのトレッキングシューズを選びたい、というご相談です。
けれど私は、いきなり山のための靴だけを考えるのではなく、まずは毎日の足元を整えていくことが大切だと考えています。
特別な日に履く靴だけを変えるのではなく、
家の中で過ごす時間。
仕事をしている時間。
近所へ出かける時間。
そんな何でもない毎日の足元を整えることが、これからやりたいことを叶えるための土台になっていきます。
お客様にもそのことをご理解いただき、これから継続して足を整えていくことになりました。
そして、もう一つの未来が見えてきました
お話をしているうちに、山とはまったく違う、もう一つの話になりました。
それは、
「パンプスを履くこと」
です。
これまで、
「パンプスなんて、私には履けるはずがない」
と思っていらしたそうです。
ところが、足元から少しずつ見直していくことで、
「もしかしたら、いつか私もパンプスを履けるかもしれない」
そんな可能性が見えてきました。
お客様がおっしゃいました。
「今まで、パンプスを履くなんて考えたこともありませんでした。
それが、もしかしたら私にも履けるかもしれない。
そう思えることが、夢のようです。
これからできることが増えていくと思うと、60代が楽しみになってきました。」
そう話されるお顔は、本当にうれしそうで、目を輝かせていらっしゃいました。
大切なのは、パンプスを履くことではありません
私は、すべての方がパンプスを履く必要があるとは思っていません。
今回も、パンプスを履くことそのものが大切なのではありません。
大切なのは、
「私には無理」と思っていたことが、
「できるかもしれない」に変わったこと。
今まで自分の人生にはなかった選択肢が、一つ増えたことです。
そこから、
「あそこにも行ってみたい」
「こんなこともしてみたい」
「こんな装いも楽しんでみたい」
と、これからの楽しみが広がっていきます。
60代は、これからやりたかったことに挑戦できる年代
60代。
70歳を前にして、
これまでやりたかったこと。
見てみたかった景色。
行ってみたかった場所。
もう、何でも自由に挑戦していい年代なのだと思います。
行ってみたい場所へ行く。
歩いてみたい道を歩く。
山の頂に立ってみる。
今まで着なかった服を着てみる。
そして、履けないと思っていた靴を楽しんでみる。
「これから何を諦めるか」ではなく、
「これから何をしてみたい?」
そんなふうに、自分に問いかけてみる。
その「やってみたい」を叶えるためにも、
自分の足で歩けることは、とても大切です。
足元から、これからの可能性を広げる
足の痛みがあると、
「旅行は無理かな」
「たくさん歩く場所はやめておこう」
「この服を着たいけれど、合わせられる靴がない」
と、知らず知らずのうちに選択肢を減らしてしまうことがあります。
けれど、今の足の状態を知り、自分の足に合った靴を選び、履き方や日常の足元を見直していくことで、変えられる部分が見つかることがあります。
今回のお客様も、まだこれからです。
北海道の山の頂に立つことも、
パンプスを履いておしゃれを楽しむことも、
これから少しずつ目指していきます。
でも、
「できない」と思っていた未来が、
「できるかもしれない」という未来に変わった。
その一歩は、もう始まっています。
可能性が広がる未来。
足は、その可能性をぐっと広げてくれます。
靴と足の悩みをご相談いただける「靴選びカウンセリング」はこちら
足に合った靴の選び方、歩き方は、一人ひとり違います。
ご自身の足に合った靴選びについて、ぜひ一度ご相談ください。
靴と足の専門家 豊後 由美

浦安在住のフットカウンセラー。
自分自身が長い間足の痛みと合わない靴に悩んできました。やっとその原因と改善法にたどり着き、今ではパンプスも履けるようになりました。
そのたくさんの学びと経験から、足そのものを調整していくこと+足に合う靴選び・足に合わせた靴の調整+正しい歩き方で、靴と足のお悩みを根本的に解決するオリジナルコースを提供しています。


